サンドイッチとワインの日々:「ぶらりあるき サンティアゴ巡礼の旅」安田知子著(2)
地名表記ですが、日本では「サンティアゴ」、「サンチャゴ」の2つの表記がともに数多く用いられており、Googleでの検索結果も、どちらを使うかで違ってきます。また、Amazonで書籍を検索する際にも、どちらをキーワードにするかで結果が違います。本サイトでは「サンチャゴ」を用い、書名など固有名詞として使われている場合には「サンティアゴ」も用いることとします。
さて、旅書籍メモ、安田知子著「ぶらりあるき サンティアゴ巡礼の旅」の続きです。この本では巡礼路を歩いて行く間に食べたり飲んだりすることのできるものや店に関する記述がたくさんあり、非常に楽しいです。
まず、巡礼者たちがほぼ毎日口にするのが「ボカディージョ」(bocadillo)というサンドイッチ。
公園で巡礼者四人とボカディージョを食べていると、隣に座っていたアメリカ人の巡礼者が言った。
「この巡礼中にどれだけのワインを飲み、何本のボカディージョを食べるのかな?」と。
「ボカディージョ」とは、スペイン語でサンドイッチのこと。これも巡礼中に覚える単語の一つ。スペインのパンはフランスのバゲットよりも大きめ。これに生ハムやチョリソ(乾燥ソーセージ)、チーズを挟んで食べる。
巡礼路でランチや休憩中に食べることが多く、巡礼者のお弁当みたいなもの。
ボカディージョは、朝からアルベルゲ(巡礼宿)で作っていくこともあるし、歩いている途中に、村の商店やパナデリア(パン屋)に寄ってパンと具を買うこともある。そして、公園のベンチや木陰でボカディージョを作って食べる。
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また、バルでもボカディージョを作ってくれる。種類はハム、チーズ、チョリソ、ツナなど一通りあるが、トルティージャ・フランセサ(プレーン・オムレツ)をよくオーダーした。運ばれてくると、オリーブオイルの風味がすごい。スペインでは、バターではなくオリーブオイルをたっぷり使う。熱々のオムレツとパンだけのシンプルなものだが、とても美味しい。
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そして、ボカディージョのために、巡礼者のバックパックの中には、パン、それに生ハム、チョリソ、チーズ、ツナ缶、パテなどが入っていることが多い。
この記述を読んだだけで食べたくなってしまいます。なお、下で掲げている写真は本物のボカディージョです(非常にキレイに撮られていますが、巡礼路で食べるものはもっとワイルドそうです)。
あとは、ワインです。
巡礼中に、ワインを飲まなかった日は一度もない。私はワイン好きというわけではない。ただ飲む機会が多かっただけ。レストランでの食事にはワインが付いてくるし、アルベルゲでも誰かが買ってくるし、またバルでもワインが一番安い飲み物だったからよく飲んだ。
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スペインでは、ワインをガバガバ飲む。気取った感じがなく、九州での焼酎の飲み方に似ている。それは銘柄、水、氷、グラスなんかに特別にこだわらずに飲むということ。
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また、ヴィアーナでは突然の雪で、民家の軒下に避難したら、家の人が中に入れてくれてワインを出してくれた。そして、帰りに自家製の白ワインを一本持たせてくれた。
それにしても、よく飲んだ。特に歩いている途中にバルに寄って飲んでいた。ビールもいいが、トイレに行きたくなるのでワインにする人が多い。
この引用部分だけを読むと、著者だけが特別にワインを飲んでいるように受け取られるかも知れませんが、欧州の巡礼者、特にスペインの巡礼者がそういうスタイルで巡礼を続けているとのことです。というより、日常の食においてワインをケチらずに飲むということがあり(値段も安そうです)、そのスタイルを巡礼の時にも続けているというのが正しいところでしょう。日本から行った巡礼者も彼らと一緒に歩いていると、自然とそのスタイルに染まってしまうということなのだと思います。
現地のカフェ兼食堂兼居酒屋であるバル(Bar)についても非常に魅力的な記述が多々ありますが、それについては、この本で直接お読みいただいた方がよいでしょう。
同書については、もう1回、書きます。

